
人生には、いつでも初めてのことが起こる。
先日、中央公論新社の編集者から、拙著『物語のはじまり―― 短歌でつづる日常』が絶版になることが決まったというメールが来た。会社を辞めた翌年に出した、私にとっては自費出版でない初めての本だった。愛着も深い。文庫にならないかなぁ、とひそかに願っていたが甘かった。人生初の絶版である。
この本が出て、フリーライターとして食べてゆく、という私の新たな「物語」も始まったのだと思う。
物語から逃れるという物語 女よ靴を脱ぎ捨てなさい
刊行した2007年から、早くも6年がたった。私自身も少し変わったし、自分が以前に書いた文章を見て、「ほほぉ、こんなことを考えていたのか」と驚くこともある。最初の本への愛着は愛着として、新たなものをどんどん書き続けるしかない。
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というわけで、この本を読んでみたいという方に格安でお分けしたいと思います(定価は1890円ですが、送料込みで1000円に)。手元にあるのは約40冊なので、先着順にします。
『物語のはじまり』は、さまざまな現代短歌をテーマ別に鑑賞したエッセイ集です。「働く」「恋する」「育てる」「老いる」など10章で構成されています。
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4月初めには数日間留守にしますので、その間にご連絡いただいた方へお送りするのは、少し時間がかかるかと思いますが、ご了承ください。どうぞよろしくお願いします。
*『大女伝説』(短歌研究社、2010年5月刊行)