さあさあと雨に囲まれ子は泣けりああ水っぽい生きもの
子ども 江戸 雪
小さい子どもの身体というものは、水分含有量が大人よりも多い。だから、しょっちゅう水やジュースを欲しがるし、しょっちゅう「おしっこ!」と宣言して親を慌てさせる。ほっぺたはもちろん、腕やふくらはぎもすべすべで、ぷくぷくしていて、お餅のようである。
この歌は、雨が降っていてちょっぴり憂うつな気分が、子どもの泣き声と交じり合った感じを詠ったものだろうか。何だか雨に誘われたように、子どもは泣いている。ちょっとしたことで汗びっしょりになったり、わんわん泣いたり、全く子どもというものは「水っぽい生きもの」だなあ、と作者は思う。その何ともいえない距離感がいい。冷たく突き放しているのでもないし、泣いていることに困惑しているのでもない。自分とはまるで違う生きものである子どもに感じる不思議さ、いとおしさがほどよくて、気持ちのいい一首である。
みづあふれ子どもは生まれみづは閉ぢこの子どこかへか
へりたさうで 米川千嘉子
この歌の「みづ」は、「羊水」と解釈してもよいのだろうが、もっと大きくて不可思議な「みづ」と取った方が面白い。子どもは「みづ」の国、「みづ」の世界から、たまたまこの世に生まれてきてしまったのだ。そんなふうに思ってしまうような清らかさが、幼い子どもにはある。「どこかへかへりたさう」な危うさに、思わず子どもをぎゅっと抱きしめたくなるような歌だと思う。
☆江戸雪『Door』(砂子屋書房、2005年11月刊行)
米川千嘉子『たましひに着る服なくて』(1998年9月刊行)
そうなんですよ、体はね!
心は逆にもっともっと瑞々しくなるのだから、元気だしてください。
そして大人の場合は、できることなら、
水もしたたるいい女、いい男、
といきたいものです^^
きっと、ゆりこさんはそうですね^^
ところで、「みずみずしい」を漢字にすると、「瑞瑞しい」と「水水しい」の二通りの書き方があるようですね。二通りの漢字を見比べた時、同じ意味をあらわす「みずみずしい」でも、なんとなく違った感じがするなぁと思いました。
今日も暑くなりそうですね。
私の場合は、汗もしたたる・・い男、のようです^^;
「水もしたたるいい〜」なんて表現、いかにも日本語らしいですね。
暑さが厳しくなってきましたが、お互いにいい汗をかきましょう!
朝のうちたらいに水を張っておいたら午後にはぬるま湯になっていて、それでひとしきり遊び、くたびれてお昼寝中です。
生れ落ちる直前まで「水」に浸かっていた赤ちゃん。だから、水がすきなのかしら。
'When infants get crabby, put them in water.'と言う表現がありますが、子供は水を求めてむずかるのかもしれません。
大人になると水の記憶が、ビールに置き換わる?
その言葉を励みにがんばろうかな☆
ついついカラダの水分補給に走ってしまってるけど…(しかも消毒を兼ねた…)(苦笑)
その英語表現、初めて知りました。
原義は「泣く子の面憎さ」みたいなものかと思いますが、生まれ落ちる直前までいた水の世界を恋しがっているという空想は、素敵です!
Lucyさん、
この季節、ホップの香る水がおいしいですものねえ。