
特急券を落としたのです(お荷物は?)ブリキで焼いたカステイ
ラです 東 直子
お菓子の型というものは、何となく持っているだけで楽しい。いつか作るケーキやゼリーが目に浮かんで、心が浮き立つ。
型の素材はステンレスや銅などいろいろだが、鉄にスズをメッキ塗装したブリキ製のものは最近ほとんどないようだ。「ブリキ」という言葉には、何ともいえないノスタルジーと温かみがあって、ほんわかさせられるのだけれど。
このところ、稲垣足穂のことを調べているのだが、次のような一節に出会って、東直子さんの歌を思いだした。
「お月様が出ているね」
「あいつはブリキ製です」
「なに ブリキ製だって?」
「ええどうせ旦那、ニッケルメッキですよ」(自分が聞いたのはこれだけ)
(『一千一秒物語』の「ある夜倉庫のかげで聞いた話」)
これは「お月様」がブリキ製だといっているのだが、私は東さんの歌のイメージから、どうしてもブリキの型で焼いたホットケーキのような月を想像してしまうのだった。
写真は、先日母から送ってもらった型。石垣島のスーパーや百円ショップではどうしても見つからなくて頼んだ。右側は、「クグロフ」と呼ばれるアルザス地方のお菓子の型らしいが、ゼリーを作ってもきれいだと思う、と選んだそうだ。さて、仕事が終わったらお菓子を作ろうか!
☆東直子歌集『春原さんのリコーダー』(本阿弥書店、1996年12月)
ピザを焼くにも食パンを焼くにも型はブリキが焼き上がりは一番です。
使っているうちに錆の色などでステンレスのようには美しくなくなってしまいますけど。
中身がきれいに焼けておいしくできればいいわけですものね。
そうですよ、ブリキの型ってなかなか手に入らないんですよ。
私は合羽橋へ行って買ってきました。
そういえば「オズの魔法使い」にブリキの人形って出てきましたっけ?
中年太りさえなければ、一箱食べきりたい!
なんとか50キロ代をキープしています。
そうなんです、ブリキの型の焼き上がりってとてもきれいなんだそうです。
オズの魔法使いにはブリキの男が出てきましたよ!錆びやすいのが悩みでした。
kenkenさん、
「カステイラ」という表記がおいしそうですよね。底辺のざらめがおいしくて!
昭和の時代にブリキの玩具で遊んだ記憶からでしょうか?
「カステイラ」の底のザラメは私も好きです、なお三島由紀夫もそれが好きだったらしく、エッセイで書いていたのを読んだことがあります。
フィラデルフィアクリームチーズ、私もチーズケーキには必ず使います! 1週間の間に8ホール焼いたという記録を持っております(自分で食べたのではありませぬ)。
SEMIMARUさん、
本当に! 東さんの歌の心地よさも「ノスタルジックなひびき」にあると思います。三島もカステラが好きだったとは知りませんでした。
また、香月の小さなブリキの人形たちも思い出しています。。
おお、安部公房と来ましたか!昭和の暗い翳りが「ブリキ」にも漂っているのでしょうか……。香月泰男のブリキのおもちゃを思い出してくださったなんて、すごいです!