口角を上げよ背筋をぴしと張れ働く女は日輪の花
すべての女は働いている。賃金を得ていないとしても、洗濯したり料理したり、子どもの世話をしたり……と、誰もが日々、さまざまな仕事をしているに違いない。
――というのは、しかし、言いわけである。実は、この歌を作ったときには、自分を鼓舞したいような気持ちだったので、「働く女=会社で働く女」というイメージを抱いていた。こうでも詠わないと立っていられず、へなへなとくずおれそうな状況だった。仕事に誇りを持ち、いつも姿勢よく足早に歩くよう、自分に呼びかけたかった。
あるとき、困ったような笑いを浮かべた歌の仲間から「働く女は日輪の花、とか言われてもねぇ……」と言われて、はっとした。彼女は多分、この歌に「私は頑張っている!」という鼻持ちならないにおいを嗅ぎとったのだ。高校教諭としてずっと働き続けている人である。家庭も持っているから、仕事との両立は決してたやすいことではないだろう。けれども彼女は、自分だけが「働く女」の代表のように気負っている私の歌には違和感を抱いたのだ。恥ずかしかった。
とはいえ、自分の歌だから愛着がある。この歌が当時の私を慰め、励ましてくれたことは確かなのだ。対象を20代のサラリーウーマンに限定した応援歌、そういうことで何とか許してもらえないだろうか、なんて思う。
☆松村由利子歌集『薄荷色の朝に』(短歌研究社、1998年12月出版)
改めて反省です(涙)。
明日から札幌で「かりん」の全国大会。
馬場あき子にまた叱られてきます。
このところ、原稿の締め切りに追われて更新が滞っておりました。
コメントを励みに、私も頑張ります。
そうでもしないと、自分がくずれそうになる時ってありますよね。
今、私にはこの歌が自分にとっての応援歌です。 あはは・・・。
かおりより
これからもよろしくね!