
人生には、いつでも初めてのことが起こる。
先日、中央公論新社の編集者から、拙著『物語のはじまり―― 短歌でつづる日常』が絶版になることが決まったというメールが来た。会社を辞めた翌年に出した、私にとっては自費出版でない初めての本だった。愛着も深い。文庫にならないかなぁ、とひそかに願っていたが甘かった。人生初の絶版である。
この本が出て、フリーライターとして食べてゆく、という私の新たな「物語」も始まったのだと思う。
物語から逃れるという物語 女よ靴を脱ぎ捨てなさい
刊行した2007年から、早くも6年がたった。私自身も少し変わったし、自分が以前に書いた文章を見て、「ほほぉ、こんなことを考えていたのか」と驚くこともある。最初の本への愛着は愛着として、新たなものをどんどん書き続けるしかない。
* * *
というわけで、この本を読んでみたいという方に格安でお分けしたいと思います(定価は1890円ですが、送料込みで1000円に)。手元にあるのは約40冊なので、先着順にします。
『物語のはじまり』は、さまざまな現代短歌をテーマ別に鑑賞したエッセイ集です。「働く」「恋する」「育てる」「老いる」など10章で構成されています。
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4月初めには数日間留守にしますので、その間にご連絡いただいた方へお送りするのは、少し時間がかかるかと思いますが、ご了承ください。どうぞよろしくお願いします。
*『大女伝説』(短歌研究社、2010年5月刊行)
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拙著を大切なプレゼントにしてくださったなんて!!(感涙)この本を読んだかつての某デスクは「こんなに文章うまかったっけ?」と言ってくれました。私にとって最大の讃辞でした。
久しぶりにそらいろ短歌通信をおたずねしたら、この記事を見ました。
絶版ですか。残念だな。いい本なのに。
中公以外の出版社に持ち込んで、文庫化もあるのではないでしょうか?
こちらも仕事に追われていて、お返事が遅れてごめんなさい。
『物語のはじまり』こそ、再会のきっかけとなった嬉しい本でしたね。でも、また新しい本を書き続けなさい、ということだと思います。今年から来年にかけては何冊か出すつもりです。
またお会いできますように!
毎日新聞を長年購読しています。
毎日歌壇に掲載された『シベリア抑留 石原吉郎へ捧ぐ』の記事は,切り抜き保存して折に触れ手にとっています。
『物語のはじまり』は,久しぶりに読み直してみましょう。