水仕事に腰痛むなりをみならの背丈に合はせてある流し台
小林 信也
昨日から腰が痛い。運動不足だろうか。日々の通勤がなくなったのは嬉しいことだが、ずっと椅子にすわって仕事をすることが増えたので、意識して身体を動かさないと後で困るのは自分だ。
この歌は、作者が単身赴任中に作られた。ちゃんと「水仕事」もこなす御仁なのだが、女性の平均身長に合わせて大量生産された流し台ではどうしても腰をかがめることになり、長時間作業していると腰が痛くなってしまうという嘆きの歌である。
これは、身長166センチという、平均より大柄な私の嘆きでもあり、非常に共感してしまった。10センチとは言わないが、流し台があと7、8センチ高かったら随分楽だと思う。私ですらそうなのだから、もっと背の高い人たちは苦労していることだろう。
この歌では、「をみならの背丈」がはんなりと優しい。これが「女らの身長」では、どことなく冷たく、腰痛を恨めしく思う気持ちが前面に出た歌になったかもしれない。「をみなら」としたことで、自分の妻だけでなく、母やその母、さらに遡って昔から台所に立ってきた存在をいとおしむ感情が込められたように思う。
単身赴任して、妻の存在をありがたく思う気持ちも折々に兆すのだろう。「そうか、流し台は女の人の背丈に合わせてあるのか。女って案外小さいものなんだな。こんなに小さいのに、一所懸命いろいろ頑張っているんだなぁ」としみじみする気持ちが「をみな」に込められているようだ。
☆小林信也歌集『合成風速』(本阿弥書店・2007年6月、税別2800円)
優しいだけ男の人ってつまらない!なんて思っていた頃もありますが、やっぱり男の人の優しさはいいものだなあ、なんてこの歌を読んであらためて思いました。
台所、きれいに使っていらっしゃいますね。でも、台がうちのと同じ位低そう。今風のシステムキッチンは高くなっていますが、この古家に引っ越してきたとき、152センチのわたしさえ腰が痛くなってしまったので、14センチも違う松村さんにはほんとうにつらいでしょう。これといって解決策が思い当たりませんが。。どうぞお大事にしてください。
先に質問ですが、最近、
「こんにちわ」と記述されているのを見掛けますが、最近では、OK とされるものなのでしょうか?
■この歌には、いろいろな意味を感じます。
嫁いできた立場や女性のいたみを身を以て知るという深い意味をも込められた一場面でしょうか。
腰痛は、大丈夫でしょうか。
同じ姿勢で長時間過ごした場合の腰痛は、よくないと思います。なぜなら、一度治っても、また次の日は、同じ姿勢でしょう。
けっこう行儀の悪い座り方が、良いと聞いたことがあります。
御大事にして下さい。
ご自身の思い出と重ねて読んでくださったこと、嬉しく読みました。思い出のことばは場所と重なっているんだな、とも思いました。
いぶさん、
いやいやいや……確かにこれは私のアパートの台所ですが、決してきれいには使っておりません。ご心配くださって、本当にありがとうございます。
阿南龍子さん、
「こんにちわ」はあまり見ませんが、メールの末尾に「でわ!」と使う友人がいます。「こんにちわ」も「は」であることは重々わかっていて、茶目っ気を表現したものではないかしらと思います。
腰痛、日頃から気をつけることにしますね。アドバイスに感謝します。
ありがとうございます。
御大事にして下さい。
腰が痛くてとても辛い思いをされているのに、
とても優しい感じがする歌ですね^^
ところで、166センチ・・・
とても親近感がもてる背丈です^^
私、高校時代からしばらくの間、166センチでした。
社会人になってから数年後にわずかに1センチ伸びて、
167センチになっているようですが^^;
いやー、ちょっと照れます。
大女であることがイヤで、一時期は165センチとサバを読んで公言(?)していたこともあります(ほとんど無意味…)。
腰はそれほどでもないので、どうぞご安心ください!
そういえば、家庭内にあるものって、女性の身長を基準にしてるものが多いですね。
掃除機のホースの長さとか、冷蔵庫のよく使う棚の高さとか。
小林さんのサイトで作品を読んでみました。
ミラクルボイスとか8823(ハヤブサ)とか
時代(年代?)を感じさせるものもあって楽しかったです。
腰痛は座業だとどうしても出てしまいます、暖かくなったので、近所を時々お散歩などするといいと思います。
まあ、掃除機や冷蔵庫もそうなんですか?
小林さんのサイト、私も探して見てみます。いつもいろいろな情報をくださって、ありがとうございます!
(ちゃんと散歩にも励みますね)
私だったら、なんか「水仕事やだなー。早く女の人がやってくれないかなー。」って言ってる男の人を想像しちゃいそう(笑)。
「をみなら」という言葉が効いているんですね。私は解説を読まなかったら、きっと意味がわからなかっただろうな…。古語って、まろやかで素敵ですね。
なにはともあれ、水仕事やってくれる夫をいたわらなくちゃ、とは思いました♪(笑)
三十一文字は選び抜かれた言葉で構成されているので、「ん? 何でここは『女ら』じゃないの?」などと、あたかも警察発表を仔細に検討するサツ回りの記者のごとく、心を働かせなければならないのです。
それにしても、「水仕事やってくれる夫」は最高ですよ!
松村さん、帰省の折は声をかけて下さい。
おお! ようこそ!!
フライパンで上手にひっくり返すことなんて、そもそも私には無理。でも、考えてみたら、コンロは低め(腰の高さ)、流し台というか素材を刻んだり捌いたりする作業台は、それよりも高め、というのが理想のような……システムキッチンって、もしかしてあまり使いよいものではないのかもしれません。
福岡で再会を果たせるのを楽しみにしています!
そうそう、あのがたながさんですよ。
私も愛読していましたが、特に年末のパソコンの大掃除はよかった!! 切り抜いて大事に持っています。
料理は楽しいですよ、ぜひガーリックトースト以外のものにも挑戦なさってください……。
腰が痛いのは辛いものです。
私も14年間悩まされました。
私が考案した腰痛解消法をお試しください。
現在、日本で一番多く実践されるようになりました。
【3分腰痛解消法】で、検索すると見つかります。
腰をお大事に。