2008年05月26日

2冊目のエッセイ集が出版されました。
前の本は「働く」「恋する」など10の動詞で人生を区切る趣向でしたが、今回は「スカート」「体温計」「はちみつ」「FAX」「剃刀」など身近なもの、45項目を詠った歌を紹介しています。それぞれの章を「恋するクローゼット」「もの思うキッチン」という具合に、場所で分けた構成になっています。章の扉ごとに写真を入れた、おしゃれな本に仕上がりました。
2004年から2年にわたって、ウェブマガジン「風」に連載したものに、大幅加筆した内容です(半分以上が書き下ろし)。前著と同様、私の愛唱してきた歌ばかり取り上げています。短歌にあまりなじみのない方にも、これから短歌を始めたい方にも、お楽しみいただけるのではないかと思います。
今度の本は、あまり書店に並ばないと思います。もし内容を確認なさりたい方は、ウェブマガジン「風」(
http://kaze.shinshomap.info/series/tanka/01.html)をご覧いただければ幸いです。
☆『語りだすオブジェ いつも、そこに短歌』(本体1700円)
本阿弥書店 .03−3294−7068 *amazonなどでもご注文いただけます!
posted by まつむらゆりこ at 22:46|
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エッセイ集
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松村由利子さんの2冊目のエッセイ『語り出すオブジェ』
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Excerpt: 松村由利子さん のこの本に、一首ひいていただいています。
語りだすオブジェ―いつも、そこに短歌
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2008年5月27日(火)
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語りだすオブジェ 松村由利子 本阿弥書店
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(松村由利子 鳥女)
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語りだすオブジェ―いつも、そこに短歌松村 由利子本阿弥書店このアイテムの詳細を見る
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Tracked: 2008-07-06 19:24
「語りだすオブジェ」
Excerpt: 「語りだすオブジェ
―いつも、そこに短歌」
松村 由利子:著
本阿弥書店/2008.6.1/1700円
恋するクローゼット、もの思うキッチン…
暮らしの中に詩はあふれて..
Weblog: 月灯りの舞
Tracked: 2008-08-30 14:57
大好きだったウェブマガジンの連載が本になって、とても嬉しいです。書き下ろし部分が多いので、また新鮮な思いで、夢中になって読んでしまいました☆
おめでとうございます!
Amazonで予約販売しているそうなので申し込んでみました。
楽しみです!
さっそく読んでくださり嬉しいです。ウェブの時代からの愛読者というのは、ありがたいですね。
Chibinemuさん、
えっ、アマゾンで予約販売?(知らなかった……)
いやぁ、まだ本を出すことに慣れず、どきどきします。
祝っていただいて恐縮です。う〜ん、決して多産系ではないと思いますが、まぁ、頑張ります。
「ネクタイ」とか「フランスパン」が興味深く感じました。書き下ろしも読んでみたいです。
短歌研究6月号の貴作品、拝読しました。
作品としては、鯨の一連がよいと思いましたが、個人的には「モーニングセット」の一首が好きです。
ウェブマガジンが面白かったら、ぜひ……。
本の写真はウェブよりもさらに洗練されたものになっています!
「短歌研究」も読んでくださり、嬉しい限りです。
「モーニングセット」は京都の喫茶店で見た風景から作りました。気に入っている一首です。
感想を寄せてくださって、ありがとうございます。「読みやすい」というのは、内容的にもレイアウト上も大事にしたいポイントの一つなので、とても嬉しいです。
うわぁ、そんなに褒めていただいて恐縮です(っていうか、それほど昔は目を覆いたくなるような文だったんですね!! ひゃー、さぞかしダメ部下に苦労なさったことでしょう)。
「文運長久」めざして頑張ります。
再読中です。
ところで、青磁社のホームページで「週刊時評」をご担当されるとか。そちらも楽しみにしています。
親しみをもってお読みいただいたとのこと、とても嬉しく拝見しました。
青磁社の時評は、私は3番目。今月最後の月曜日からのスタートとなります。どうぞよろしくお願いします!
TBとコメント、本当にありがとうございます。
「楽しく読みました」と書いてくださったのが、とても嬉しくて。歌を読む楽しさをたくさんの人と共有したくて書いた本です。
『語りだすオブジェ』一気呵成に読了。
気がつけば朝の3時でした。
面白かったです。
短歌が身近なものに感じましたが、同時に松村さんご自身のこともさらに身近に感じて親近感が増しました。
最高に面白かったです。
拙い感想を拙ブログに書いてみました。
よかったらTBさせてください。
※「松村由利子ファン掲示板」再開しました。
http://www.style-21.jp/bbs/torionna/
「一気呵成」には感激です。
面白がっていただけたこと、何より嬉しく思います。
また、「ファン掲示板」(照!)を再開してくださったこと、深く感謝します。皆さんがどんなふうに、歌やエッセイを楽しんでくださったか知ることができるんは、本当にありがたいことです。どうぞ今後ともよろしくお願いします
どの項も興味深く、楽しく拝見しました。
この項は書き下ろしと思いますが、下記作品についての項が印象にのこりました。
戦争に失ひしもののひとつにてリボンの長き麦藁帽子 尾崎左永子
この歌について読んだときなぜか、似た詠み方をした下記の歌を思い出しました。
追憶のもつとも明るきひとつにてま夏弟のドルフィンキック 今野寿美
尾崎作品は戦時中を回想してのことですが、今野作品は作者の世代(1952生)から推測すると、1960年代のことでしょう。
二人の生きた時代は、たかだか四分の一世紀の違いなのに、回想・追憶するものがこれだけ違うということ、またそれを表現できる歌の深みを感じました。
なお、個人的には、この項に載っている路面電車の思い出話がとても楽しかったです。
それと唯一の御自作を題材とした最終項「パンプス」
パンプス(ハイヒール)が題材の3首とりあげられていますが、どの歌もパンプス(ハイヒール)を「脱ぐ」「脱いだ」に主眼がおかれてます。
パンプス(ハイヒール)を脱ぐということで思い出すのは、戦前の映画「モロッコ」でマレーネ・ディートリッヒが、砂漠でゲイリー・クーパーの後を追う場面です(古い!)。
自分を縛ってるものから解放されたい、という表現なのでしょうか。
これからも楽しい作品を期待いたします。
拙著をお楽しみくださった由、本当に嬉しいです。
尾崎左永子と今野寿美の回想・追憶を比べていただき、「なるほど!」と思いました。少女時代の違いの大きさが切ないですね。
「パンプス」の項で取り上げた3首が、いずれも「脱ぐ」歌であったこと、指摘されて「あら!ホント」とびっくりしました。
「モロッコ」の場面なども思い出してくださり、よき読者を得るというのはしあわせなことだと痛感するばかりです。
加えて今朝の新聞の若々しいお写真と、いくつかの言葉たち、「私を踏め」という声がする〜〜〜
益々のご活躍をお祈りします。
わぁ! 拙著を買ってくださって本当にありがとうございます。
お楽しみいただけますように。
そしてそして、毎日新聞も購読なさっている由、感激するばかりです!